クラウドファンディングで購入。1年半使用
PayPayやLINE Payがリリース直後の高還元キャンペーンを始めたのを機に、決済の9割以上をキャッシュレス化することを目標に、お金周りをいろいろと整理した。
その一環として、今まで使っていたポーターの2つ折り財布から、キャッシュレス用の薄い財布に乗り換えることを決めた。
予算は1万円以内。現金決済が多い地方の生活に合ったものを選ぶ
田舎に近いレベルの地方都市に住んでいることもあり、購入しようと思った2019年春当時は現金しか使えない場面・店が必ずあった。そのため、最低限の現金が入る収納力が必要だった。
他に求めるものとしては、カードへのアクセスが楽なポケットがあること。特に学生証は学内で頻繁に使うことになるので、すぐに取り出せるor取り出さずに非接触認証ができるポケットが欲しかった。
Amazonやクラウドファンディングサイトを探し回った結果、求めるものに近い財布がクラウドファンディングサイト、kibidangoで販売しているSTRAPO WALLETだった。
外観とデザイン
外観
色はダークブラウンを選択。
マットな質感の革製で、1年半使っても経年変化はあまり感じられないタイプ。
定期入れのような、カードケースに近い見た目。
何も入れていない状態で、厚みは約1㎝。iPhone1.5個分くらい。構造上、後述する中央ポケット、裏面ベルトポケットに入れるもの次第で厚さが変わりやすいつくりになっている。
収納と使い道
正面ポケット
RFIDブロックなし。革製。
RFIDブロックが無いので、財布からカードを取り出さずとも決済や認証ができるのが特徴。
メインのクレジットカードと学生証を入れている。
中央ポケット
RFIDブロック仕様で、内側はナイロン素材。
カードは5~6枚程度収納できる。横にあるタブを引っ張ると、カードが4分の1程度飛び出し、取り出しやすくできるギミックがある。
商品説明では6枚入るとしているが、取り出しのスムーズさ、財布の厚みを考えると5枚程度に収めるのが現実的。
運転免許証やキャッシュカード、予備のクレジットカードなど、2軍ポジションのカードを入れている。
裏面ベルトポケット
ゴムバンド的な素材と使用感のポケット。
現金や小物入れなどに使える汎用ポケットとして設計されている。
伸縮性のアピールだと思うが、商品ページの最大25枚収納は到底現実的じゃない。
紙幣メインの現金入れや、レシート入れとして使っている。あくまでも緊急用だが、小銭入れとしても利用している。
1年半使ってみた感想
良かったところ
耐久性
正直、クラウドファンディング製品なので品質面にはそこまでの期待をしていなかった。そんな気持ちとは裏腹に、今のところ縫製のほつれやパーツ破損とは無縁。
裏面ベルトポケットがたわんでしまわないかという心配もあったが、購入当時のままを維持していて、機能面では全く問題ない。
凹凸が少ないデザイン
留め具や折り畳みといった機構が無いフラットなデザインは、衣類などのポケットに入れやすく取り出しやすい。
厚みもiPhoneとそこまで変わらないから、ズボンのポケットが膨れて不恰好になることもない。
正面カード入れ手前の使い勝手が良い
正面カード入れにはRFIDブロック機能がないので、非接触認証や決済で財布からカードを取り出さずに済む。
選んだ基準にも書いたけれど、学生証を使って認証や買い物をするときに財布のままかざせるのはすごく楽。
悪かったところ
正面カード入れの奥側は使いづらい?
奥側ポケットは手前のカードに遮られる割合が大きいから、単純に取り出しづらい。
端をつまんで取り出す形になるんだけど、真上にある引き出しギミックを避けるようにしないといけない。「使用頻度が高いカード入れとして作られているのに使いにくいな」と
最初はそう思っていた。
見出しに?をつけたのはこれが理由で、正面カード入れは、
「カードをすぐに取り出せるポケット」
ではなく
「カードを取り出さずに非接触機能が使えるポケット」
として作られている。
つまり、ここに入れる使用頻度の高いカードというのは、タッチ決済機能を搭載したクレジットカードや、Suicaなど交通系ICカードを想定し、それに合わせて最適化したポケットということ。
STRAPO WALLETは、カードを取り出すという行為を無駄と捉え、使用頻度が高いものは財布に入れたままで完結するように作られている。
これを頭に入れておかないと、使いづらいと感じてしまう。キャッシュレス財布に移行するときは、現金・接触型決済がメインだった時代の概念を捨てたほうがいい。
正面カード入れの手前側に入れるカードは考える必要あり
アクセスの良さと引き換えに、手前側はカードの上部と下部が外から見える仕様。
クレジットカードだと番号の一部が見えてしまうことがあるので、セキュリティ上不安が残る。デザイン上重要な情報が見えないカードを入れる、カードを裏向きにして入れるといった工夫が必要。
ただ、最近はカード番号を大きく書かない、表示しないデザインのクレジットカードも増えてきている。今後そういったデザインのカードが増えることで、この問題点は気にならなくなっていくかもしれない。
裏面ベルトポケットの使い道は限定される
裏面ベルトポケットは紙幣入れとして使うと、サイズがやや中途半端な感じ。これは商品ページにも明記されているんだけど、日本銀行券だと2つ折りにすると入りきらないので、3つ折りが推奨されている。
3つ折りにするのは若干面倒くさいので、ポケットの大きさは日本向けにチューンしてもよかったんじゃないかと思う。
現金を入れる用途にすると、どうしてもその収納個所は汚れる。商品ページの使用例ではいろいろと突っ込んでいるが、鍵ならまだしも、SDカードのような精密機器を突っ込んでおく気持ちは湧かない。
小銭は取り出しにくく、たまに出てきてしまう。無いよりはマシ。
これも裏面ベルトポケットについての話。
多くのキャッシュレス財布の現金収納スペースは最小限、あるいは設けていないことが多い。収納力や使い勝手も「無いよりはマシ・緊急用」レベルのものが多い。STRAPO WALLETのベルトポケットも同レベル。
小銭入れとしてはポケットが深めなので、下に行ってしまった小銭はベルト部を大きめに開け、指を突っ込まないといけないのでちょっと面倒くさい。あと、ズボンのポケットの中に入れているとベルトポケットから小銭が時々脱落することがある。
繰り返しになるけど、小銭入れとしては緊急用の域を出ない。
現金が余計に煩わしいと思うようになるので、ある意味キャッシュレス化を意識づけてくれる機能かもしれない。
財布を使う機会が少なくなった
STRAPO WALLETは、上に書いたように収納面で欠点がある財布。
ただ、その欠点が気にならないほどの高い携帯性や利便性を備えている。
そもそもキャッシュレス化で決済の多くはスマホで済むようになったから、現金を取り出すあるいは財布からカードを取り出す機会は明らかに減った。
キャッシュレス生活に適応できていれば、STRAPO WALLETの欠点は大した問題にはならないだろう。トータルの満足度は高い。
キャッシュレス財布の選定は住んでいる環境を基準に考えるのがいい
キャッシュレス財布は現金の収納力の差が大きい。現金の出番は都会と田舎で変わってくるから、自分の居住地域や生活環境を考えたうえで、財布に求める条件を決めてから選んだほうがきっと満足のいく買い物ができるはず。
この財布を購入したのは2019年の春ごろ。購入当時は現金オンリーの店も多かったけど、1年の期間を経て多くの店がキャッシュレス決済に対応してくれた。
いま利用している店で現金オンリーのところは2か所まで減少。地方都市でもやっと現金をほぼ完全になくす環境が整ってきた。
STRAPO WALLETには満足しているけど、もし壊れたときは、現金収納スペースを設けていない財布に乗り換えてもいいのかもしれない。