時の流れは早いもので、2026年7月をもって筆者のスイフトスポーツは納車から4年目を迎える。3年間日常の足や通勤に使って走行距離は約46,000kmを超えた。ZC33S型のスイフトスポーツも2025年に生産を終了して、現時点では後継車種の話は特に出ていない。
いよいよこのクルマの入手方法が中古車だけになってしまったところで、約3年間乗って気付いたスイフトスポーツの気になるところ、実際に所有するうえでの注意点を解説しようと思う。中古のスイフトスポーツの購入を検討している人の参考になれば嬉しい。
1つ1つ書いていくうちに長くなってしまったから下の目次を活用してほしい。プラグインの関係で表示されない場合は再読み込みすれば見れるはず。
良いところはいくらでも見つかる

自動車のレビューを見ているとどの車種も大抵良い評価ばかりで、「良いって言ってばかりだけどそれ本当か?」となると思う。その感覚は合っていて、自動車評論の界隈は良いところだけ書いて悪いところにはほとんど触れない忖度コンテンツが多い。嘘をついているわけではないけど、実際に買うか迷っているときにはよりシビアな判断を要するわけで、その時に役立つ情報かと言われるとかなり微妙。
スイフトスポーツもその例に漏れず、大抵のカーメディアではコスパ最強のスポーツ車として高く評価されている。筆者もその評価自体は間違っていないと思う。ただし良いところだけでなく悪いところも当然あるわけで、そこに触れている人はやっぱり少ない。
購入の決め手になるのは現実・等身大の情報

いくら安いクルマでも高い買い物であることは間違いないから、忖度なしの等身大の情報を手に入れて、その車の長所短所をしっかり把握したうえで判断したい。
筆者だってそうしたい。実際スイフトスポーツを買う前は忖度なし、もしくはかなり控えめと思われるレビューを徹底的に調べてから購入を決断した。購入の決め手になったのは包み隠さず全て正直に語ってくれている人の意見で、現実を知ったうえで約200万円を支払うことを決めた。
今度は自分がその情報を提供する番ということで、新車で購入してから3年間メインカーとして乗って分かった悪いところや注意点、筆者なりの対策を紹介していく。
スイフトスポーツには乗れる限り乗る予定だから、この先はもっと他の経年劣化や部品交換といったイベントが起こると思う。その時はまたこのブログで情報共有していきたい。
【前提】スイフトスポーツは安価なホットハッチ

本題に入る前に共有しておきたいのが、スイフトスポーツという車の立ち位置。一言で表すと「安価なホットハッチ」。スポーツカーとしての走行性能とハッチバックとしての実用性の両立を目指したクルマでありつつ、新車価格をおおよそ200万円前後に価格を抑えた車になる。
ゆえに気になるところもコストカットによるものが多い。「これは安いから仕方ないよね」とは思いつつ、実際に所有してみると価格関係なしに気になるところは気になるもの。
だからあえて「安いから」「そういうクルマだから」を免罪符にせず、これまで新車から乗って純粋に気になったところを思いつく限りまとめた。購入の意思決定の助けになれば嬉しい。
筆者のスイフトスポーツのスペック

筆者の所有するスイフトスポーツのスペックは以下の通り。
- スズキ スイフトスポーツ ZC33S
- 2023年式(3型)
- 6速AT
- ベースグレード(スズキセーフティサポート装着車 ※全方位モニター非装着)
- 白(ピュアホワイトパール)
- スズキ直営ディーラーで購入
- ナビ、ドライブレコーダー類は社外品を取り付け
- 走行距離は3年間で約46,000㎞
その他細かい情報は過去の記事から確認してほしい。
【外装】エンブレムの塗装が弱いかも
スズキ車はコストカットの影響で塗装が弱いとよく言われる。スイフトスポーツもネット上で結構な数の塗装劣化や塗装剥がれの報告が上がっている。
コーティングが無難

無難な対策としてはやっぱりボディコーティング。スズキの塗装の弱さは事前に把握していたから、納車してすぐに地元のコーティング専門店で施工してもらった。初回の施工以降は毎年1回の定期メンテナンスに出している。
ホワイトパールは問題なし。エンブレム塗装が弱いかも。

肝心の効果だけど、まずホワイトパールの塗装は全然劣化した様子がない。毎年メンテに出しているのもあってか、周りの車よりもピカピカの状態を保ち続けられている。あとホワイトパール系の塗装は耐久性に優れる傾向にあるらしいからその影響もあると思う。
一方でリアにあるエンブレム「Sport」の赤色は3年目の後半から少しずつ剥がれ始めてしまった。
駐車環境、塗装、コーティングの仕上がりと色々な条件が絡むからどれが原因かは判断できないけど、状況を見る限り赤塗装は弱そうだから注意してほしい。
【外装】一部の無塗装樹脂が弱い
無塗装樹脂の劣化はどのメーカーでも言われる話だけど、スイフトスポーツのピラーとドアハンドルに使われているものは劣化が早い印象。
コーティングの効果は限定的かも

無塗装樹脂も無難な対策はコーティングになる。筆者はボディコーティングと一緒に同じ専門店で施工してもらった。ただし事前に専門店から、スイフトのドアハンドルとピラーに使われている樹脂はコーティング剤が定着しづらく、ボディコーティングに比べると効果も耐久性も低くなる可能性が高いと伝えられていた。

結果は専門店の予想通りで、ドアハンドルとピラーはほかの部分に比べて劣化が目立つのが速かった。3年目の後半あたりからは、遠目だとそこまで目立たないものの、近くで見ると明らかに新車時と比べてヤレてきていた。
(おすすめ)エクステリアパネルで隠す
専門店の定期メンテナンスは年に1回。それまでの繋ぎとして自分でコーティング剤を施工して見た目を改善する方法を考えたけど、市販品の耐久力は高くないらしいし、違うコーティング剤を混ぜることで余計に悪化する可能性もあるからボツにした。

コーティングもいよいよ限界と感じたから、4年目を機に専用のエクステリアパネルで隠してしまうことにした。セカンドステージから出ているパネルを取りつけて、樹脂をほぼ完全に覆い隠した。パネルの耐久性はこれからではあるけど、これで見た目のくたびれ感はかなり改善された。
パネルは一度貼り付ければ長期間見た目の劣化を気にしなくていいのが強み。無塗装樹脂の劣化が進んでいる中古車ならアリな方法だと思う。
【外装】リアハッチの汚れが目立つ

スイフトスポーツのリアハッチは空力の影響なのかかなり汚れやすい。山道を走れば草花の破片が貼り付き、黄砂と花粉の時期に走ればあっという間に汚れでコーティングされてしまう。
特にリアのバンパーとハッチの隙間が汚れやすい。筆者はたまにペットボトルに入れた水で軽く洗い流していた。これはボディ構造の問題だから諦めるしかない。洗車にこだわりがある人は要注意。
【外装】サイドミラー由来の水汚れができやすい

スイフトスポーツのサイドミラーは水抜き穴の位置が悪くて、落ちてくる水が全部ボディに当たる。そのせいでサイドミラーから真下にかけて線状の水汚れができやすい。

ミラー内の水はけが悪いのか、いくら拭きとろうがエアブロアーで吹き飛ばそうが無限に水が湧き出てくる。雨が降った日には最後、翌日にはほぼ確実に汚れの線ができている。これも構造上の問題だから諦めるしかない。洗車好きの人には辛いところだと思う。筆者は年1回のコーティングメンテナンスでしっかり取り除いてもらっている。
【内装】プラパーツからのビビリ音が目立つ
内装のビビリ音はどの車種でも起こりうることだけど、筆者のスイフトスポーツではBピラーのシートベルトが隠れる部分と純正オプションのコンソールボックス周りでビビリ音が目立った。
デッドニング材でいくらか緩和できる

Bピラーは納車から数か月、確かまだ数千kmも走っていないところで左右両方から聞こえ始めた。新車6か月点検のタイミングでディーラーに相談して、内側にデッドニング材を貼ってもらったことで解消した。
コンソールボックスも納車からそんなに経っていないところで蓋からギシギシ音が鳴るようになった。こっちは蓋周辺に原因があるとはっきり分かったから、デッドニング材を貼ることで音が出なくなった。
個体によると思うけど、中古車選びの時には一応頭に入れておいたほうがいいかもしれない。
【内装】照明が暗い
スイフトスポーツのルームランプはセンターコンソール真上の一箇所のみ。しかも中身は暖色の豆電球が1つだけで、室内照明としては結構頼りない。
あとは荷室側面についている照明も同じく暖色の電球1つ。こっちはもっと小さい電球で、ろうそくの明るさに毛が生えた程度の明るさしかないからほとんど役に立たない。
LED照明に変える

幸い電球は簡単につけ外しできる構造だから、ここは是非LED照明に変えてほしい。
筆者が使っているのはユアーズのスイフト専用品で、室内と荷室のセット品が購入できる。室内照明は3段階の明るさ調整が可能。一番低い光量でも十分すぎるほど明るい。

納車とほぼ同時に装着して以来、一切の不具合なく快適に使えている。もし壊れたらリピート買いする予定。
【内装】ステアリングのピアノブラックが厄介

スイフトスポーツのステアリングは本革とピアノブラックのコンビ素材。
このピアノブラックがどうにも厄介で、本革と握り心地が全然違うから運転中の違和感が強い。手が触れやすい場所に広く使われているから、運転中は常にこの違和感が付き纏うことになる。
汚れや傷が目立ちやすいのも欠点。頼むからピアノブラックは手の触れる部分に使わないでほしい。
ハンドルカバーを付ける
お手軽な対策としてはハンドルカバー。ただし筆者はカバーのデザイン全般があまり好みではないのと、カバーによってできる継ぎ目や厚みによる違和感が嫌だったから採用しなかった。
シートを貼る

その代わりにピアノブラック部分にスエード調シートを貼り付けた。貼り付けはちょっと大変だけど、ハンドルカバーと違って握り心地の違和感を完全に消すだけで済むのが利点。
シートの寿命はおおよそ3-4年くらい。シートは2,000円ぐらいで買えるから定期的に張り替える運用もアリ。
ステアリングを変える

予算に余裕があるならステアリング自体の変更も選択肢になる。REAL(レアル)というブランドからは純正形状に対応したオールレザーハンドルが出ていて、スポークの操作系やエアバッグはそのままに素材を全部本革に変えることができる。
スエードシートの貼り付けはアリと言ったところで何だけど、筆者は不器用だからステアリングに一切傷を付けずに貼りかえられる自信がない。予算の都合がつきそうならREALのオールレザーに交換するかもしれない。
【内装】収納が少ない
スイフトスポーツの室内空間はベースのスイフトとほぼ同じ。一般的なコンパクトカーと同等の積載力だけど、全体的に収納が大味というか、ちょっとした小物を置くのに適した場所がない。
小物入れを増設できる場所は多い

幸い小物入れを置けるスペース自体は多いから、自分で色々工夫して収納を増やすと便利。筆者は主に100均で買ったトレーとかを仕込んでいる。収納を増やして物の定位置を作っておくと車内がごちゃつきにくいからおすすめ。
収納の工夫は過去のまとめ記事を参考にしてほしい。
【内装】スピードメーターが見づらい

スイフトスポーツの速度計はなぜか260キロまで刻まれている。ちなみにノーマルのスイフトは220キロまで。スペック的に絶対出せない速度なのに、こんなところでやる気をアピールされても困る。ノーマルと同じ220キロにしてほしかった。
メーター全体の刻みが細かいから今の速度をぱっと見で読み取りにくい。正直ここは安全上問題がある設計だと思ってる。
メーター中央のディスプレイに速度を表示する
2020年以降のマイナーチェンジモデル、いわゆる2型以降はメーター中央のディスプレイに速度を表示できるようになっているから、個人的には2型以降の型がおすすめ。
ただしディスプレイ表示は視認性が良い一方、航続可能距離とか色々な表示に使う場所でもあるから、そこが常に速度表示で埋まるのはちょっと勿体ない気がする。
(おすすめ)後付けHUDを導入する

筆者はディスプレイ表示を適宜切り替えて使いたいのと、速度は別の場所に常時表示しておきたいと思ったから後付けのHUDを導入した。
極力後付け感を出したくない&OBD接続でコンピュータに影響を与えたくないというこだわりで、USB給電・GPS計測・フロントガラス投影式の小型タイプを選んだ。約3,000円で買える中華の安物だけど、納車とほぼ同時に装着して以来不具合なく使えている。

フロントガラス投影式は視点移動ほぼ無し&速度をデジタル表記ではっきり確認できるからとても快適に運転できる。GPS計測だから地下やトンネルでは使えないけど、その時は一時的にディスプレイ表示を使えばOK。
【内装】ハザードの位置が遠い

スイフトスポーツのハザードスイッチはナビ上のエアコンの間に配置されている。やや上側の奥まった配置だから押すときには身体を前に持っていく必要がある。慣れれば気にならないけど若干面倒ではある。
シートによっては届かないときもあるらしい
純正シートなら筆者くらいの感想で終わりだけど、シートを交換したりシートベルトを4点式にしたりするとハザードまで手が届かないことがあるらしい。配線を分岐させて運転支援スイッチの空きスロットにハザードボタンを増設することで対策はできるみたいだけど、シート交換を考えている人は注意してほしい。
【内装】シートが柔らかい
スイフトスポーツのシートは、スポーツ系のクルマとしては少し柔らかめな感じがする。長時間運転していると体調によっては腰が痛くなることもあるから、腰痛持ちの人は何らかの対策が必要かもしれない。
ちなみに筆者は以前ぎっくり腰になったときは腰に巻くサポーターを付けて対応していた。
【内装】フットレストが頼りない
スイフトスポーツのフットレストにあるのはペラぺラのパネル1枚。
パネルは靴がはみ出るくらいに小さく、パネルそのものも素材が頼りなさそう。数年使ったところで結構ダメージが目立ちそうな感じがする。
(おすすめ)フットレスト対応のフロアマットを買う

社外品のフロアマットならフットレストまで覆ってくれるから見た目も実用性も改善できる。
筆者は納車と同時にFJ CRAFTのフロアマットを装着した。品質は純正品と同等かそれ以上で、4年目を迎えても全然ヘタレていない。中古車のフロアマットが汚れていて交換する前提なら、是非フットレスト対応のフロアマットを導入してほしい。
FJ CRAFTは素材やデザインが豊富だから特におすすめ。
【運転感覚】視線が高い
スイフトスポーツには専用のセミバケット風シートが装着されているけど、着座位置はベースのスイフトとほぼ同じ実用車的な高さ。
筆者は正直この高さにあまり不満を感じたことはないんだけど、86やロードスターと比べると確かに全然違う。明らかに高いから、もっと本格的なスポーツ車の風味を求める人には物足りないのかもしれない。
専用のローダウンシートレールと社外シートの組み合わせで着座位置を下げることはできるみたいだけど、当然費用も掛かる。気になる人は実際に座って確認してほしい。
【運転感覚】斜め後ろの視界が悪い
スイフトスポーツは特徴的なリアのドアハンドルとCピラーのせいで斜め後ろの視界が良くない。
影響が出やすいのは車線変更や合流の時。直線の道路なら早めの後方確認とサイドミラー確認で対応できるけど、見通しの悪いコーナーを曲がりながらの合流の時、後方の車がちょうどピラーに隠れていて合流直前まで気付けずヒヤッとしたことが何度かあった。
合流がある道路をよく走る人は結構気になると思うから、可能なら一度試乗して確認してほしい。
【運転感覚】ペダルレイアウトが中央寄り

スイフトスポーツはペダルのレイアウトが中央寄りになっていて、人によっては結構気になるかもしれない。
元々筆者はペダルレイアウトをそこまで気にしていなかったんだけど、スイフトスポーツで運転ポジションを合わせようとするとどうやっても右足が内側に寄る感じになって窮屈になりやすい。
短時間の街乗りなら全然気にならない反面、長時間運転するときは良い感じの足の位置が見つからず、頻繁に右足の位置を修正することが多い。AT車でこう感じるからMT車はもっとデリケートな問題かもしれない。
ペダルの形状や位置調整で多少改善できるかも
アフターパーツでペダルの形状を変えたり位置を若干変更できたりするものが出ているから、ペダル配置に不満がある人は導入してみる価値はありそう。
筆者も上に書いた通り長距離運転でポジションに違和感を感じるから、そこをアフターパーツで改善できればいいなと思ってる。ただしこの手のパーツは装着車で現物確認してみないと何とも言えないから難しい。
【運転感覚】シフトレバーの操作感が緩い

スイフトスポーツのAT車はストレートタイプのシフトが採用されているけど、このシフトレバーの操作感が良くない。節度感が薄いグニャグニャした感触で、Dレンジに入れたつもりが勢い余ってMレンジに入ってしまった、なんてことが時々ある。
一方でパドルシフトの操作感はいい感じで、程よいクリック感とレスポンスがあるから気持ちよく運転できる。運転中に大事なほうはしっかりしているから安心してほしい。
【運転感覚】ボディサイズの感覚が掴みにくい

スイフトスポーツの全長は3,890mm、全幅は1,735mmの3ナンバーサイズ。
全体的なサイズ感はコンパクトカーのそれだから狭い道路でも取り回しには困らない。ただし5ナンバーの普通のスイフト(全幅1,695mm)と同じ運転席に対してフェンダー周りだけが膨らんでいる構造だから、ボディの見切りはあまり良くない。
特にフィットやアクアといった同クラスの5ナンバー車から乗り換える人は違和感があると思う。結局は慣れだけど頭に入れておいたほうがいい。
【運転感覚】カックンブレーキになりやすい
スイフトスポーツのブレーキは制動力が強い一方、踏み始めから強いから停車時にカックンブレーキになりやすい。
止まるだけならとても安心できるブレーキ。ただし同乗者への不快感を与えないようにするには繊細なコントロールが必要。筆者も普段乗るときはどれだけ滑らかに止まれるかチャレンジしているんだけど、数年乗っていても完璧と思えるコントロールをするのは難しい。
社外ブレーキパッドへの交換を検討中
筆者は自分の腕に限界を感じたから、最後の手段として社外ブレーキパッドへの交換を検討している。
街乗り・ストリート用の社外品には初期の制動力を調整したモデルが出ているから、予算が確保できれば変えてみる予定。
【運転感覚】やや過保護なシフト制御

スイフトスポーツの6速ATはエンジン保護の制御が強めに出ていて、時々人間側が制御に合わせてあげる必要がある。
まずシフトアップ。メーター上は6,300回転あたりがリミッターだけど、実際はレッドゾーンの若干手前、5,800回転あたりでシフトアップする。Mレンジの時も頭打ちせず自動的にシフトアップする制御になっている。
次にシフトダウン。エンジンの回転数と速度の両方で判定されているっぽい動きで、基本的に速度が高いほどシフトダウンの許容回転数が下がっていくイメージ。
基本的な挙動として、3,800回転くらいまで下がらないとシフトダウンは受け付けてくれない。そこに速度域に応じて許容範囲を調整する制御が入っているっぽくて、例えば一般道の60km走行からの減速に対しては4,000回転あたりでも受け付けることがある一方で、高速道路の80km~90km走行から出口に向かうときの減速に対しては3,400回転あたりまで下がらないと受け付けてくれないことがある。
特にシフトダウン後の回転数は5,000回転弱くらいで、レブまで結構余裕があるからちょっと過保護すぎかも?という気はする。ただ、ZC33S型のスイフトスポーツに搭載されているK14Cエンジンは高回転まで回すよりも低~中回転から発生するモリモリトルクを楽しむエンジンだと思っているから、普段乗っていて物足りないなと思ったことはない。
一応MT車ならECUの書き換えでレブリミットが変更できるから、高回転が欲しい人は検討してもいいと思う。
【運転感覚】静粛性は低い
低価格のホットハッチに何を求めているんだと思っただろうけど落ち着いてほしい。
スイフトスポーツの車内に入ってくる音は大半がゴーゴーというロードノイズで、純正の状態だと後席の人と話すときは声を張り上げないと聞こえなかったり、エンジン音が十分に楽しめなかったりする。
1トン切りの軽量ボディを実現するために遮音材や吸音材といった静音化部品を削りまくっているのが原因の1つ。常に元気に走るわけではないから、普段乗りの環境なら静かで快適に移動できるに越したことはない。
デッドニングである程度は改善できる
ロードノイズは特にリアからの侵入が目立つから、荷室とリアハッチにデッドニングをすれば結構快適になると思う。筆者はDIYでデッドニングをして、体感ではあるけど結構静かになったと思う。
当時の記事はこちら。
【安全装備】過度な期待はNG

スイフトスポーツの3型に搭載されている安全装備はスズキセーフティサポート。ブレーキサポートや全車速対応ACCといった基本的な装備は揃っている。ただし世代としては2010年代後半頃のものになるから、2026年現在だと古臭さは感じる出来。
もちろん何も付いていないよりは便利だけど、完成度としてはまだ発展途上なところだから期待は禁物。「クルコン+おまけ機能がついている」くらいの認識がちょうどいいと思う。ここでは特に使いにくいと思った機能を紹介する。
【安全装備】標識認識がディスプレイを占有する
標識認識は一時停止や制限速度の看板を検知してメーター中央のディスプレイに表示してくれる機能。認識の距離や精度は優秀だけど、一度検知すると画面内の表示が自動的に標識のアイコンだけになってしまうのが曲者。
しかもアイコンだけ表示される時間がかなり長めで、街乗りの場合は標識のアイコンだけ表示される時間が大半を占めることになる。多機能ディスプレイには平均燃費やブースト計を表示しておきたいときも容赦なく上書きしてくるから鬱陶しい。納車されてから数日でこの機能は切った。
【安全装備】車線認識は結構気まぐれ
車線認識の精度は低い。作動条件の速度域で巡行&視界がクリア&車線がはっきりと描かれているというベストコンディションでも車線を認識したりしなかったりとかなり気まぐれ。そのせいで車線逸脱抑制のステアリング操作が意図しないところで作動して、ドライバーも同乗者も急な挙動で不快に感じる。
特に緩やかなコーナーが続く高速道路やペースの速い郊外路でこの現象が発生しやすい。幸い車線認識はステアリング内の物理ボタンで簡単にオンオフができるから、気になったらすぐにオフにして走ればOK。
【安全装備】ブレーキアシストも稀に気まぐれ
ブレーキサポートも車線認識ほどではないにせよ気まぐれで、前方に何もない状態や十分すぎるほどの車間を取っている状態でも突然ブレーキの警告が出ることがある。
今までの誤動作は警告のみでブレーキ操作の介入まで起こったことはない。とはいえ同乗者を不安にさせてしまうし、ドライバーもいざというときに働いてくれるのか疑心暗鬼になってしまう。
【安全装備】クルコン作動中の加速でキックダウンしない
Dレンジでアクセルを強く踏むと通常はキックダウンが作動してギアが勝手に下がるけど、クルーズコントロールを使っているときにアクセルを踏むとキックダウンせず、そのままのギアで加速しようとする。
スイフトスポーツは低回転からトルクとパワーが出るエンジンだから巡行回転数からもある程度加速してくれるけど、普段の加速感と全然違うから注意が必要。加速の時は一時的にクルコンを解除するか、パドルでシフトダウンしてから踏み込むかの2択になる。幸いパドルシフト操作はDレンジでもクルコン中でも受け付けてくれるから、わかっていればそこまで気にはならない。
【維持費・消耗品】オイル交換の目安距離が短い

スイフトスポーツのエンジンオイル交換の目安距離は5,000km。
スイフトスポーツに限らず、純ガソリンのターボ車はエンジンオイルの交換目安距離が短い傾向にある。一般的に純ガソリンの自然吸気なら10,000km、ハイブリッドなら15,000kmが目安になるから、ターボ車のオイル交換コストは高くつきやすい。
安いオイルでも変えないよりマシ
とはいえオイル交換をケチるとエンジンに負担がかかるから、メーカーの推奨距離で交換するに越したことはない。純正オイルが高いなら安いオイルでもいいから交換したほうがいい。
誰の発言か忘れたけど、「エンジンオイルは例えるなら浴槽のお湯のようなもの。早く交換するに越したことはないし、交換を怠ると病気やら何やら悪影響が出てしまう」というのはまさにその通りだと思う。
【維持費・消耗品】タイヤの選択肢が少ない

スイフトスポーツの純正タイヤサイズは195/45R17。市販車ではあまり採用されていないタイヤサイズらしく、実際このサイズで選べるタイヤの種類は結構限られる。
205/45R17なら基本的に純正ホイール対応かつ銘柄の選択肢が一気に広がる。筆者は2026年時点ではまだ新車装着のコンチネンタルを履いているけど、次は205/45R17に変える予定。
それでもスイフトスポーツはやっぱり良いクルマ

ここまで色々とネガティブな情報を書き連ねてきたけど、スイフトスポーツは間違いなく安く楽しく便利な良いクルマ。これは現オーナーである筆者が保証する。
スイフトスポーツは人気車種だから、探せばこの記事と同じような正直レビューが色々出てくる。もし気になっているなら他の人の意見もしっかり見て、自分に合っている車かをよく調べてから決めてほしい。いい買い物になることを願う。





