ノイズキャンセリング機能付きの完全ワイヤレスイヤホンのレビュー記事を見て以来、一度ノイズキャンセリングイヤホンを試してみたいと思うようになった。
ただ、値段が高い。AirPods Proは約30,000円もする。
イヤホンにこの値段は...と思い購入を踏みとどまっていたところ、Ankerから13,000円で買えるノイズキャンセリングイヤホンが出た。
今まで使い続けてきたSoundcore Life P2の乗り換え候補として購入したので、Life P2との比較をしつつレビューする。
同時期に3000円程度安いLife A2 NCが出たからどちらにしようか悩んだけど、Hear IDを試してみたかったのと、デザインが好みだったのでLiberty Air 2 Proを選んだ。
ちなみに、Life A2 NCとの大きな違いは無線充電とHear IDの有無ぐらい。
この違いが気にならない、あるいはデザインの好みによっては Life A2 NCでもいいかもしれない。
Life P2の記事は下記。
2021年8月、Liberty Air 2 Proの競合にLife P3が立ちはだかりました。こっちもおススメです。
外観・スペック
最上級モデルだと思わせてくれる外観
外箱は結構力が入っていて、最上級モデルゆえの豪華さを感じさせる。
付属するイヤーピースも超豊富。
これだけあれば、自分に合うものを見つけられると思う。
マットな質感の、青みがかった黒いケースとイヤホン。
手触りの良い加工がされていることもあり、プラスチックのチープさは感じない。
内側はピアノブラックで指紋が少し目立つかも。
イヤホン形状はうどんタイプ。サイズ、重量ともにLife P2とほぼ一緒くらい。
充電はUSB-C。無線充電にも対応している。
コンパクトで使いやすいケース
手の平に収まるコンパクトなサイズ。ポケットに入れて持ち運ぶこともできる。
片手で楽に開け閉めのスライドができるから、アクセス性が高いのも嬉しい。
Life P2の時と同じようにメガネを置いて比較してみた。
Life P2との比較写真を撮り忘れてしまったので、当時の写真を載せておく。撮影アングルが多少違うので見づらくて申し訳ない。
Liberty Air 2 Proのほうが横幅と厚みが抑えられていてコンパクト。真四角に近い形状なのでスッキリした印象も受ける。
aptXは非対応
対応コーデックはSBCとAAC。高音質低遅延といわれる、aptXには対応していない。
5000円台のLife P2でも対応していた規格なので、カタログスペック的には劣化している部分。
ただ、AACコーデックでもYoutubeや映画を見るときに遅延が気になったことはない。
音ゲーなどの僅かな遅延が許されないような使い方でなければ、aptXでなくても十分だと個人的には思う。
アプリでノイズキャンセリングやイコライザを最適化
Liberty Air 2 Proは専用のアプリを使って、ノイズキャンセリング・イコライザ・イヤホン操作設定ができるようになっている。
どの機能も実用的で、使い勝手は中々良い。具体的にできることは後述。
使用感
人生初のアクティブノイズキャンセリングに感動
Liberty Air 2 Proで初めてノイズキャンセリングを体験。使ってすぐ、雑音が消えるのはここまで快適なものなのかと感動した。
特に低音のカットは凄まじく、工事現場や乾燥機の音は近くにいてもほぼ聞こえなくなるレベル。
高音のカットはそれなりだけど、音量はかなり抑えてくれている。
静かな環境にいてもノイズキャンセリングの効果は実感できて、服が擦れる音などのちょっとした生活音も微かに聞こえるレベルまでにカットしてくれる。
一度使ってしまうともう戻れないほどの利便性を実感した。
普段使いは、最も強く効くと思われる交通機関モード一択で問題ないと思う。
次点で屋外モード。風切り音を強くカットしてくれるので、風が強い日や公園を散歩するときはこっちが良いかもしれない。
外音取り込みモードはノイズキャンセリングに比べると見劣りするものの、十分実用的。具体的には後述。
音質は良い
今まで購入してきたイヤホンのなかで最高額なだけあって、音質は良いと思った。
Life P2と比べると明確に1ランク上の音質になっている。
標準イコライザだとどの音域もフラットに聞こえるけど、若干低音が強めになっている印象。
個人の聞こえ方によってイコライザを最適化してくれるHear IDを使ってみると、多少聞き取りやすくなったように感じた。
明確に変わったといえるほどの劇的な変化は望めなさそうだけど、音が聞き取りやすくなるのは単純にうれしい。
タッチ操作はすぐ慣れた
操作はタッチ式。ダブルタップと2秒間長押しで操作できる。
物理ボタン式のLife P2を使っていた身からすると、最初はちゃんと操作できているのか戸惑うことがあったものの、意外とすぐ慣れることができた。
タッチ式は操作時にイヤホンを耳に押さえつけることがないので、物理ボタン式のような圧迫感や不快感を感じる場面が激減する。
ワイヤレスイヤホンにはタッチ式のほうが理にかなっていると思った。
メリット
安い
AirPods Proをはじめとする、高性能なノイズキャンセリングイヤホン達よりも価格が安い。
Liberty Air 2 Proの性能を考えると、コスパはかなり高い。
快適なノイズキャンセリング
ノイズキャンセリングがやっぱり快適。一度使ってしまうともうノイキャンなしのイヤホンには戻れない。
使用感でも書いたように、付け外しで聞こえる音が変わる瞬間はちょっと感動する。
服の擦れる音などの生活音に邪魔されず、イヤホンの音に集中して聴けるのは素晴らしい。
良好な装着感
耳とイヤホンの相性は個人差が出るところではあるけど、装着感はかなり良かった。個人的にはLife P2よりも上に感じた。
操作もタッチ式だから、イヤホンを指で押し付けたりする必要もない。誇張表現抜きで装着していることを忘れるレベル。
デメリット
操作関連がやや貧弱(アップデートにて改善)
アプリを使ってダブルタップと長押し合計4つの操作を割り当てることができるけど、割り当て数4つは正直言って足りない。
不便と感じるのは、片耳だけ使っている時。
操作が装着しているイヤホン側の2種類だけになってしまうから、割り当てによってはイヤホン操作による再生と停止ができなくなってしまう。
両耳に同じ操作を割り当てようにも、下記の機能で既に枠が埋まってしまっている状態。
・再生と一時停止
・次の項目へスキップ
・音声アシスタント
・ノイキャンモード切り替え
状況によっては、イヤホンの操作で完結させにくいのがやや面倒。
アプリアップデートでトリプルタップを追加するなどして、割り当て数を増やしてくれることを期待。
2021/5/24追記
アップデートで、シングルタップ対応・音量調節操作が追加された。割り当て数が2枠追加されたことで、操作性がかなり改善された。
外音取り込み機能は時々違和感を感じる
ノイキャンモードの一つに、話し声やアナウンスを抽出して聞かせてくれる外音取り込み機能がある。
十分使える機能ではあるんだけど、取り込まれる音が変に加工されてはっきりと聞き取りづらいことがある。
純粋なノイキャンモードで感動しただけに、外音取り込みはちょっと微妙な印象だった。
アクティブノイズキャンセリングの入門機として
13,000円で実用的なノイキャン、その他豊富な機能を詰め込んでいるから超お買い得。
ノイズキャンセリングとタッチ式操作が優れていたので、今まで使ってきたLife P2からLiberty Air 2 Proに乗り換えることに決めた。
AirPodsは高いから手が出せないと考えている人、ノイズキャンセリングを体験してみたい人には刺さる立ち位置のイヤホンだと思う。まさに打倒AirPods。
これを機にノイズキャンセリングの感動をぜひ一度体験してみてほしい。